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買い替え

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ここのところ、自宅の機器が壊れる事が多くなったのだが
先日、仕事道具の一つのキーボード(MIDI入力用)が6年程の寿命となった。
全く使えなくなったわけではないが、あるキーのベロシティがおかしくなった。
弱く弾いても強く弾いた音になってしまうもので、放っておけば他の鍵盤も
駄目になるだろうと思ったのと、ここ10年程まともな鍵盤を使用しておらず
演奏情報を入力する事へのフラストレーションが溜まっていたので思いきって
買い替えを考えてみた。

最近の鍵盤の情報を持っていなかったのでリサーチがてら色々みてみると
状況として自分の目的に叶う製品が無いという事に気が付いた。
一つは、所謂MIDIコントローラーである事。
これについては、さまざまなメーカーから大量に出回っているので苦労はなかったが
肝心のキーボードタッチが皆ヘコヘコというのか、重みがないのである。
勿論、88鍵仕様なら重いタッチもあるが、スペース的に49~61鍵に限られる。
また、アコピを思い出せば分かるがタッチが重いからこそ強い音や
弱い音が表現出来るので最初から軽いタッチでは、なかなか表現が難しいのである。
これは人それぞれなのだが、私はタッチの重みが表現に重要だと思っている。
さらに、一度鍵盤を弾いて(押して)その押したところから更に押し込むと音に変化
が出る機能がアフタータッチと呼ばれているものだが、最近の製品には殆ど付いていない。
自分なりに思うのは、最近のコントローラーにはつまみが付いている事が多い。
これは、演奏しながらリアルタイムにつまみを動かす事により、指定された
コントロール機能が働くもので、多くはMIDI情報で各機器に送信され任意の変化を
行うものである。したがって、アフタータッチによる演奏への色付けから
つまみ操作による色付けに変わってきているのではないかと…。
テクノ的、打ち込み的とも言える機能だと思う。

一番の希望である鍵盤に重みがないコントローラーを購入しては今までと変わらないので
じゃあ、上記機能がある製品を探すと、シンセになってしまう。
シンセは当然音も入ってるし、最近はワークステーションと言われて、つまり
音が内蔵された鍵盤以上に、シークェンサーやサンプリング機能までついた
大掛かりな製品が目立つ。
楽曲製作の上で殆ど全ての機能を内蔵したオール・イン・ワン・シンセ
といった位置づけの製品である。
そうなると機能的に現状の持ち物とダブる部分が多くなり無駄になる可能性が多いし
また、価格面でもコスト増になってしまう。
したがって、最終的には機能としてタッチを優先するとシンセを購入する以外あまり
選択の余地がない事になったので最後にオークションを覗いてみた。
それでも、2週間余り見ていたが中々良さげな製品には出会えない。
しかも仕事も詰まっているのである。

そんなある日、ターゲットが見つかった。しかも洋物である。
予てより、仕事道具で見た目のみの選択で失敗した事が無い私は
これしかないと思っていた。
和製の製品は当然流通量が多いので音も耳にする機会が多いし
”あ〜あのシンセの音だ”とバレてしまう。
勿論、そんな事は一般の人には分からないのだが、私は昔から
そんな事も気にしている。自己満足ではあるが、人と違う音を出す事が美的であると
私は思っていたので機材選びもなるべく人とかぶらない物を選んでいた。
しかし、現在になってそういった個体差は殆どなく、似た様な音色をセットしてある
製品が多いのは困ったものだ。
話がそれてしまったが、メーカーサイトや2ch等の情報からキータッチは問題なさそうで
価格面でも2006年購入で半値以下だから”買い”ではないかと思った。
結果的に大した競合もなく落札出来たのだが、実際触ってみての印象も悪くなく
自分にとっては”買い”な製品であった。
そして購入して分かった事としてアコピの音がかなり良い事、それ以外の音色も
やはり個性の感じられる物が多数セットされていた。
これでこの先10年位は使える道具を手に入れる事が出来たのだった。

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2008年02月17日 00:37に投稿されたエントリーのページです。

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